2019/02/08
ICT・ソフトウェア分野でありがちな長文のクレーム
皆様、こんにちは。 外苑前駅3番出口徒歩20秒、特許業務法人 IPXの奥村 光平(オクムラ コウヘイ)です。代表弁理士COO/CTOとして、CEOの押谷とともに当所IPXを経営しています。 IPXでは、"From XXTech to Academic Study" をポリシーに、創業当初より得意としていたベンチャー系テクノロジーから、大学・研究機関等での高度な専門性を必要とする学術研究に至るまで、多様な経歴を有するスタッフが、ソフトウェア・ICT分野(特に、AI, IoT,VR/AR, CV, 画像処理, ロボティクス, 無線通信, 制御等)の特許事案を、迅速かつ丁寧に対応いたします。「品質」と「スピード」とは徹底化されたIPX独自の3つのメソッドに基づくことで両立いたします(爆速知財サービス)。 もちろんソフトウェア関連の特許出願に限ることではないのですが、 この分野は概してトップクレームから長文になりがちです。 構造系ですとシンプルで広いきれいなクレームになることも多いのですが、 この分野では、発明該当性、進歩性の判断にかかってくるため、 短文の広いクレームにはなかなかできないことが多いかと思います。 (まぁ長文でも中身としては広い、強い権利というのもあるので、 長さだけが尺度ではないのはもちろんですが。) 長文の権利が狭いか広いかということは、さておき、長文のクレームは概して読みづらくなります。 日本語の構造上、修飾語は名詞の前に来るので、構成要素の前に長文が来ます。 <よくある一般的なト書きクレーム> (長文の)構成要素Aと、 (長文の)構成要素Bと、 (長文の)構成要素Cと、を備える 情報処理装置。 さらに構成要素を修飾する連体修飾節の中にさらに重要な名詞が含まれ、 その名詞を説明するような連体修飾節が発生します。 要するに複文構造がざらに発生するということです。 特にICT・ソフトウェア分野だと、 ○○データや△△情報等を造語するので、 この内容を明確にするための連体修飾節がつくことは多いかと思います。 IPXでは、日本語特有(実は韓国語も同じですが)のクレームの可読性問題の課題に取り組み、 これを極力緩和した書き方を、事務所全体で浸透させております。 ここでは詳細までは記載しませんが。 厳密に言えば、弊所で推奨している書き方は、うちの専売特許オリジナルというよりは、 可読性を高めようという一部の弁理士さんや特許技術者さんには 共通して見られる書き方のようです。 とはいえ、同じ書き方を採用しているのは1%もいないのが現状かとは思います。 また、この書き方は、実は従来の書き方よりも簡単なので、時短にも繋がり、 「爆速」(2周間での迅速納品)を維持するための1つのファクターでもあります。 リピータのお客様は、爆速そのものよりも クレームドラフティングや我々のICT分野に対する技術的バックグラウンドを気に入ってくださる方も多いです。 なお、6月19日に「クレーム作成タイムバトル」というイベントが開催されますが、 IPXからは私、奥村光平がエントリーしましたので、 よろしくお願い申し上げます。 これについては、ちょこちょこ告知をしていきたく思います。 スポンサーサイト
姉妹ブログ: 爆速!知財のIPX(当所CEO 押谷)もよろしくお願いします。 |
コメント
IPX
2019/02/10 17:51 by 押谷伸英 URL 編集
一服す!
一服す!
なるほど。これは面白いネタなのでパクらせていただきます^^
2019/02/12 20:38 by 奥村 光平 URL 編集