2019/06/20
特許の鉄人で書いた請求項を公開します。
皆様、こんにちは。 外苑前駅3番出口徒歩20秒、特許業務法人 IPXの奥村 光平(オクムラ コウヘイ)です。代表弁理士COO/CTOとして、CEOの押谷とともに当所IPXを経営しています。 IPXでは、"From XXTech to Academic Study" をポリシーに、創業当初より得意としていたベンチャー系テクノロジーから、大学・研究機関等での高度な専門性を必要とする学術研究に至るまで、多様な経歴を有するスタッフが、ソフトウェア・ICT分野(特に、AI, IoT,VR/AR, CV, 画像処理, ロボティクス, 無線通信, 制御等)の特許事案を、迅速かつ丁寧に対応いたします。「品質」と「スピード」とは徹底化されたIPX独自の3つのメソッドに基づくことで両立いたします(爆速知財サービス)。 さて、昨日は特許の鉄人に選手として出場いたしました。 大盛況で、すばらしいイベントだったと思います。 本当に企画者の加島先生には感謝の気持ちしかありません。 私は2試合目のソフトウェア部門対決だったのですが、 設定多すぎて問題としては難しすぎかとorz はい、負けてしまいました。 悔しいです・・・。 どこまで伝わったかわかりませんが、 実際に書き始めたら、周りの話はあまり聞かず、ほとんど自分の世界に入っています。 対戦相手の狭武先生が質問をしていた内容等はほぼ頭に入っていないです。 また、途中から、にょんたかさんが先行技術文献の話をしていたというのも、 今動画を見てやっと知りました。 私は、それくらい集中しないと請求項は作れないです。 (動画は紹介式公開なので、動画を見られたいかたはご連絡ください。) さて、投票に際して実際に作成したクレームが映っていなかったから ちゃんとクレームを見せてほしい、という話が出ていたことを運営側から聞きました。 (実は打ち上げで加島先生他と飲んだのです。) 負けた側なので、面白いかはわかりませんが、 昨日書いたものが残っているので、貼っておきます。 (制限時間25分で書いたものなので、 内容はもちろん、誤記やその他不備があることをご承知おきください。) 【書類名】特許請求の範囲 【請求項1】 プログラムであって、コンピュータを情報処理装置として機能させ、 前記情報処理装置は、受付部と、記憶部と、画像解析部と、判定部とを備え、 前記受付部は、画像データを受付可能に構成され、 前記記憶部は、危険度情報データベースを記憶し、ここで前記危険度情報データベースは、ペットの種類を示す情報と、物体、場所又は状況を示す情報と、前記ペットにとっての危険性を示す情報とを紐づけて記憶したもので、 前記画像解析部は、前記受付部が受け付けた前記画像データに含まれる物体、場所又は状況を解析し、 前記判定部は、前記危険度情報データベースに基づいて、前記画像解析部に解析された物体、場所又は状況のペットにとっての危険性を判定可能に構成される、 プログラム。 【請求項2】 請求項1に記載のプログラムにおいて、 前記ペットにとっての危険性を示す情報には、摂取の危険性、接触、又は落下の危険性である、 プログラム。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のプログラムにおいて、 前記情報処理装置がさらに、通信部を備えるように機能させ、 前記通信部は、外部サーバにおいて蓄積された前記危険度情報データベース又はその更新差分を受信可能に構成される、 プログラム。 【請求項4】 システムであって、 第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置とを備え、 前記第1の情報処理装置は、受付部と、記憶部と、画像解析部と、判定部と、通信部とを備え、 前記受付部は、画像データを受付可能に構成され、 前記記憶部は、危険度情報データベースを記憶し、ここで前記危険度情報データベースは、ペットの種類を示す情報と、物体、場所又は状況を示す情報と、前記ペットにとっての危険性を示す情報とを紐づけて記憶し、 前記画像解析部は、前記受付部が受け付けた前記画像データに含まれる物体、場所又は状況を解析し、 前記判定部は、前記危険度情報データベースに基づいて、前記画像解析部に解析された物体、場所又は状況のペットにとっての危険性を判定可能に構成され、 前記通信部は、前記第2の情報処理装置において蓄積された前記危険度情報データベース又はその更新差分を受信可能に構成される、 システム。 【請求項5】 請求項4に記載のシステムにおいて、 前記第2の情報処理装置は、機械学習部を備え、 前記機械学習部は、前記危険度情報データベースを機械学習を用いて更新可能に構成される、 システム。 一番重要なトップクレームについてですが、 ・スマホだけでオフラインで所望の機能(ペットの危険性を通知)を実現できること ・サーバはモデルの機械学習をする ということだったので、プログラムにしました。 実はプログラム(若しくは情報処理装置)でとると、 別にスマホで完結する場合に限らず、クラウドで行う場合も含んでいます。 請求項1に撮像部やアラート生成等、スマホ的な要素は実はいれていませんので。 画像を受け付けて 解析して ペットの種類と物等と危険性とを紐づけたデータベースに基づいて 判定する というのはスマホでもクラウドでも共通しています。 というとてつもなく重要な情報を 本番ではいえませんでした・・・orz スマホでは、学習済のモデルでオフラインで判断しているに過ぎないので、 学習済みモデルをデータベースとして記載することにしました。 これがよかったかどうかはわかりませんが単純に言葉が思いつかなかっただけです。 機械学習については、スマホ側を想定して、 請求項3で更新差分を受信という形にしました。 別に機械学習に限らず元データがアップデートされれば権利に含まれるかと。 実際に観覧されていた方々で、 自分なら、ここで権利化したいなぁというのはそれぞれだと思います。 実は2回目の選手が昨日すでに2人決まったそうなので、次回がありそうですね。 スポンサーサイト
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コメント
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2019/06/21 09:35 by 編集
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2019/06/21 13:10 by 編集